もう一手間かけて見ましょう
やはり、「虎は黄色くなくちゃあ」と思ったら、もう一手間かけて、色版を一版彫って見ましょう。
左はパステルで、右は色鉛筆で彩色したものです。少ない枚数なら、このやり方でも良いのですが、やはり色版をつけてみたい! そんな方のためにやり方を順を追って説明してみましょう。
色版用の版木に、予め見当を彫ります
カーボン紙、テープ、トレーシングペーパーを用意します。 それを彫り上げた図案の板にセットし、馬簾でトレーシングペーパーに刷取ります。
この時、カーボン紙は黒い面が上になっています。 また、テープでしっかりと止めて、ずれないようにします。 右は図案が転写された様子です。
黄色の部分の輪郭を写しとります。
輪郭をトレーシングペーパーから版木へ、赤のカーボン紙を用いて引き写しました。
彫り始める前に、残すべきところを色鉛筆で塗ります。 これにより、誤って必要な所を彫取ってしまうような失敗を防げます。
特にどう彫った方が良いかなど気にせずに、どんどん彫りましょう。 参考までに私の作業の様子と、使用した刀を載せておきます。
彫り上がった版木、摺るときには、黄色の
色板から先に摺った方が、綺麗に仕上ります。
さあ、摺ってみましょう
用意するもの 版画用油性絵の具 黄色、オレンジ色。 ローラー、ガラス板、有れば絵の具の乾きを早くする添加剤
ばれん、ペインティングナイフ、版木を止めるガムテープ(版の下にリング状に貼る) 椿油(馬簾に塗りすべりを良くする)、 あて紙に使うトレーシングペーパー(葉書の表面を汚さずに摺るために用いる)
油性絵の具が乾くまでは
半日はそのままで、置いておきましょう
彫の作業中の様子
摺りの作業中の様子
墨版一版、色版八版を用いた
中級、上級者用の年賀状